8000系修繕車の進化・更新顔修繕車(小改良時期)
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〜1990年度〜


この年の修繕車からは、蛍光灯が増設されました。これにより新車と同じ明るさに改善されました。
それまでの蛍光灯の数修繕後の蛍光灯

蛍光灯を増設した編成は下写真の予備灯が撤去されました。ちなみにこの予備灯、使われたところを見た事はありません。
予備灯

更に、天井にある冷房の吹き出し口の形状も変化しました。これは、冷気を均等に吹きだす為のようです。これに関しては、89年修繕車の8101F〜8103F・8108F〜8110Fに対して試験的に行われたようです。
旧吹き出し口形状新吹き出し口形状

そして、降雪時の対策として抑圧ブレーキが設置されました(運転台に抑圧ブレーキ設置のステッカーが貼られた)。

その他では、1993年に秩父鉄道にATSが設置されたことに伴い、この年に修繕された8505F・8506F・8510Fに秩父ATSが搭載されマスコンの形状が10000系タイプに変更されました。現在では、この8000系3編成のみが秩父鉄道内を先頭に立って走行できるので東上線の8000系が南栗橋に入場する時などに重宝する存在となっています。
従来のマスコン秩父ATS対応マスコン
※先頭にこの3編成がいれば後ろに連結されている8000系も自走が出来ますが、10000系列は自走が出来ないので秩父線内回送時は死重扱いとなります。なお最新の50000系には予め秩父ATSが搭載されているようです。

8510F+8547F+8543F+8528F
↑8528F+8543F+8547Fが森林公園区に転属する際に羽生から秩父鉄道経由で森林公園まで8510Fが牽引するシーンです。
普段8000系が走らない路線をブツ8編成が堂々と走行。
(2005年8月10日・秩父鉄道新郷〜武州荒木間で撮影)

〜1990年度修繕車〜
2両固定:8502F・8505F・8506F・8507F・8510F・8520F・8527F(02F・05F・06F・10F・20Fが森林公園区、07F・27Fが南栗橋区)
4両固定:8118F(6両化になる前に4両は修繕)・8120F・8135F・8137F(18Fは現在は七光台区、20Fは南栗橋区、35F・37Fは森林公園区)

〜1991年度〜


前年度修繕車から蛍光灯が増設されましたが、91年度修繕車からは更に吊り手(吊り革)がまくら木方向に増設されました。ドア付近に6個、1両につき24個増設されました。これは、同時期に製造された10030系に合わせたと言われています。

※例外ですが、東上線の86年度修繕車の8108F・8111F・8112F(8114Fも?)や未修繕の8両固定編成(81115F)はまくら木方向に吊り手が増設されています。東上線が本線系統よりも混雑が激しい事を考慮して初期修繕車などにも増設したようです。
それまでの吊り革の数修繕後の吊り手の数

更にこの年の修繕編成で、4両固定から6両固定になった編成が誕生した。これは、1971年に4両固定編成に新造2両を組み込み6両固定にした前例以来20年ぶりの事です。しかし、71年の時と91年の時とは状況が異なり、2両固定編成のモハ8500形+クハ8600形の運転台を撤去し中間者化しモハ8800形とサハ8700形に改番し末尾の同じ4両固定編成に組み込み6両固定化するものでした。

中間改造車の連結部分
↑外観、内装からはとても運転台撤去車とは思えないほど面影がない。

※旧8515Fがサハ8715・モハ8815に改造され8115Fに組み込まれましたが、8101F〜8114F(サハ8700形+モハ8800形を新造している編成達)とはやはり若干異なっています。まず、サハ8701・モハ8801〜サハ8714・モハ8814とサハ8715・モハ8815で窓の形状が違う事です。後者は、1965年に製造されている為、非ユニット構造(ただし、運転台撤去部分のみ別) となっているが、前者はユニット構造後に新造されている為に両者異なっている。
更に、前者はサハ8700形のCPがC-2000N(4・6両固定編成の初期の物)に対し、後者のCPはD3-F-R(2両固定編成のみが搭載しているタイプ)となっている。ここにもかつての面影が見てとれます。
尚、今後もこの改造がいくつかの編成で行われるが、その全てが野田線(七光台検修区)で活躍している。野田線は全車両が6両編成であり、なおかつ当時は混雑が今以上であり輸送力の増強が必要だったため、不要な運転台部分を撤去し定員増も図ったと考えられます。

※尚、8521Fと8528Fのクハ8600形のCPがD3-F-Rから5070系(クハ5177・既に廃車)で試験的に使用されていた低騒音型のHS-20Cに変更された。2両固定のCP変更がこの年から行われ始めた。

〜1991年度修繕車〜
2両固定:8501F・8512F・8521F・8528F・8543F(01F・21Fは七光台区、12F・43Fが森林公園区、28Fが南栗橋区)
4両固定:8125F・8139F(25Fは森林公園区、39Fは南栗橋区)
6両固定:8115F(2両固定と4両固定をあわせて誕生・七光台区)

〜1992年度〜


細かい点だが、側面の乗務員室扉の下部に取っ手が設置された。これも当時増備されていた10030系に合わせて設定されたようです。
※90年度修繕車のところで、東上線の86年度修繕車は吊り手が増設されているとご紹介したが、この乗務員室扉下部の取っ手も設置されていた。

左側が修繕後で右側が未設置車。こうして見ると面白いものです。86年度修繕車の8108Fに設置されている

※92年度は、8518Fと8529Fと8540Fがそれぞれ中間車改造され、それぞれ8118F・8129F・8140Fに組み込まれ6両固定編成となった。
※8514Fのクハ8614のCPがHS-20Cに変更されました。

〜1992年度修繕車〜
2両固定:8514F・8522F・8531F(14F・31Fは森林公園区、22Fは七光台区)
4両固定:8119F・8123F・8124F・8138F(19F・23F・24Fは南栗橋区、38Fは森林公園区)
6両固定:8118F・8129F・8140F(七光台区)

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