3両固定800系/850系の誕生 バリアフリー更新編成
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〜2004年度〜


 2004年度以降は東武鉄道の人員削減施策によりワンマン運転区間を拡大させる事からワンマン対応になる編成のみの修繕となります。
 そんな中、4両固定では輸送力過剰で2両固定では輸送力不足の路線に対応すべく(増結作業を減らす又は無くす為)東武鉄道では新性能電車投入後初となる奇数両固定である3両固定編成を投入する事になり、東上線にのみ在籍する8両固定編成から3両編成2本に改造する分割修繕工事が開始されました。  また余った2両(中間のサハ8900形)はそのまま廃車となり、1983年度に増備終了後総勢712両を保ってきた8000系に初めての廃車が発生しました。

 3両固定編成は8両固定の上り方3両(クハ8100+モハ8200+モハ8300)のモハ8300を先頭車改造した800系(クハ800-1+モハ800-2+モハ800-3)と8両固定の下り方3両(モハ8200+モハ8300+クハ8400)のモハ8200を先頭車改造した850系(モハ850-1+モハ850-2+クハ850-3)の2形式が5編成ずつ、合計10編成誕生しました。
 またそれ以外でも東上線の小川町〜寄居のワンマン化と亀戸線のワンマン化に必要な編成をそろえる為に2両固定と4両固定の修繕も行われた。この中で、既に修繕済みの4両固定編成を森林公園区でワンマン運転対応に改造する編成も出た。

※なおこの時改造された81109Fはそれまで七光台区で活躍していたが一度春日部区に転属しわずかな期間伊勢崎線で使用された後森林公園区に転属され、津覇車輌ではなく、森林公園区内にてワンマン対応の改造を改造を受けた。また81109Fは前照灯のくもり止め対策としてデフロスタが試験的に採用された事も特筆されます。この前照灯のデフロスタについては8000系では2007年度の修繕車から本格採用され(後述)少数となっているが、現在10000系でのリニューアル工事においても採用され始めています。(※従来車への取り付けは確認していませんが最近の新車のライトはボディに埋め込まれているので曇り止めの対策が施されているかもしれませんね。)
横にライン(というか熱線です)が入っているのが特徴です。前照灯デフロスタ試験車となった81109F
↑81109Fが前照灯デフロスタの試験車となりました。後に本格採用される事に。

 こうしてワンマン運転に必要な編成数がそろい、2004年10月19日に亀戸線が2005年3月17日に東上線・小川町〜寄居でワンマン運転が開始される事となりました。

 なお、2004年度以降の修繕工事は西新井工場が2003年度末をもって閉鎖してしまった為、長年に渡り修繕工事を施工してきた津覇車輌工業は貨物輸送が廃止になり空いていた旧館林機関区を拠点として修繕工事を行う様になりました。現在では10000系列のリニューアル工事もここで実施されています。また館林区の8000系、800/850系の省令工事改造等を行う南栗橋車両管理区館林作業所も設置されています。

津覇車輌工業館林作業所全景(今は微妙に変わってますが・・・)
西新井に変わり新しい修繕工事場所になった館林。

3両固定編成の改造や津覇車輌への入場などの様子は<<こちら>>から

修繕の様子クハ851-2の文字(後で分かったがこの番号は誤りでした^^;)
↑シャッターが開いている時は外から様子が伺える。塗装などで急遽シャッターを閉める事もある?

廃車されてしまったサハ8900形前にいる重機は余り関係ないかと(笑)
↑不要となったサハ8900形の車体は津覇車輌にて2つ(?)に切断され、その後陸送され北館林にて解体されたようです。なお81103Fのサハ89103とサハ89104は荷物置き場としてしばらく構内に留置されていましたが、その後解体されたようです。

運転台の機器を撤去中こちらの編成も撤去中
↑また修繕工事に関連してだが、800系、850系の先頭車化改造に伴い七光台区(野田線)に所属する4両+2両の編成の中間運転台機器を流用する為の工事が七光台区で行われた。

 この時撤去された編成は先頭に出る機会が長期間無かった車両で4両固定側のクハ8400形に至っては無線アンテナの形状が棒型のままだった。その為、運転台を撤去して実質6両固定化しても問題の無い編成が選ばれた。
 なお運転台撤去の際に、
?スカート・ジャンパー栓受け台座の取り外し?ワイパー取り外し?前照灯部を撤去し鉄板で塞ぐ?乗務員室内は運転士側、助士側とも機器を撤去
などが行われた。?、?、?の機材を流用したかは不明です。

運転台が撤去された先頭車同士の連結。
↑更新顔ながらスカートが無く、ジャンパー栓受けの台座も撤去。
ちなみに現在右側の車両の棒型の無線アンテナもこれ等の編成でしか見られない貴重(?)な物。

一応修繕はひと段落した801F区間準急・南栗橋表示をする801F
↑津覇車輌ではジャスミンホワイトの白地塗装のみを行う。

他の8000系に誘導され南栗橋まで回送される。
↑白昼堂々と回送される白い8000系(850系ですが)を含んだ9両編成。
通常とは違う塗装の8000系が走行
↑連結部分。白一色は往年のセイジクリーム塗装を彷彿とさせる?

 館林作業所での修繕工事では新品の床下以外は入場した当時のままとなっており、また車体も白い塗装しか施されない。その為に仕上げとして館林から南栗橋に入場の為に回送される事となったのですが、その方法として8000系6連(分割が可能な4+2や2+2+2)によるサンドイッチ回送(東武動物公園方より4+3+2or2+2+3+2)となりました。なお修繕された編成もパンタを上げて動力車扱いで運転されています。
 単独で回送させなかった理由としては、長期間運用から離脱していた事も大きいと思いますが、後は普段とは違った塗装の電車を単独で走らせる事を嫌ったからというのもあるんではないでしょうか?(^^;)
※なおこれ以降の修繕は全てこの方法で回送される事となります。また現在は10000系列のリニューアル工事が行われていますが、当初は8000系と同じ様にサンドイッチ回送となった訳ですが最近ではステンレス車の場合帯が貼ってあり見た目はそんなに問題がない事からなのか単独で南栗橋へ回送されているようです。

南栗橋に留置される851F。正面の幌の帯塗装がされていない。850系
↑南栗橋に到着後、全般or重要部検査を受けた後南栗橋⇔新栃木を一往復する試運転が行われる。これで一連の作業が完了となります。

栃木を通過する855F栃木を通過する855F
↑試運転で栃木を通過する855F。普段はまず見れない光景です。
(あ、ちなみにこの画像は修繕後2回目の検査出場試運転です><)


 3両固定編成では床下機器の多いモハ8200形などを先頭車化改造している為床下スペースの関係から車内や屋根上に一部機器が移動しているのが見られます。
屋根上謎の出っ張り(謎
↑左がパンタグラフの横に移動されたヒューズケース。右が主電動機冷却風取り入れ絡みの出っ張り。
これ等は床下機器スペースの関係からかモハ800-3形、モハ850-1形で見られる。

 なお今年度修繕車から新たに追加されたメニューとして外部から入る乗務員室扉の上部に雨水避けとして水切りが取り付けられました。これは既に修繕を受けた編成で新たにワンマン改造を受ける場合も追加されています。

↑車体にビス止めされた水切りです。実際に水切りの真下は車体がキレイなので、 役割は果たしていると言えそう。
ワンマン運転の場合、窓を開けたままにする傾向があるので、おそらく乗務員からの要望で取り付けたのかもしれません。

 上記の様に館林に修繕工事場所が移動してからは西新井時代とは修繕の流れが異なっており、ファンの視点からすれば新しい発見に繋がりました。特に新たに誕生した800系/850系により8000系からインフレナンバー(5桁ナンバー車)に加えデフレナンバー車まで発生する事となりました。3桁車は特急車両らと同じナンバーの付け方をされているので若干違和感を感じますね(^^;)

〜2004年度修繕車〜
2両固定:8570F・8577F(いずれも南栗橋車両管理区春日部支所)
3両固定:801F(元8195F)・802F(元81101F)・851F(元8195F)・852F(元81101F) (いずれも南栗橋車両管理区館林出張所)
4両固定:81119F(森林公園検修区)
〜ワンマン改造車〜
4両固定:81109F(森林公園検修区)


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